MAGIC ARTIST ITOKiNのブログ

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アッラーごめん、僕はあなたの事知らないけどあなたの力を貸して下さい


2014年12月28日 | category by アフリカ


先日Facebookを通じて「iPhoneを譲ってください」って
書き込んだわけですが、そもそも旅をしながら受け取ることできるの?
あれ?アフリカに知り合いとかいないからどこに送ったらいいんだ?
なんて思ったのでチラっとチラっとね友達に聞いてみたら
関税かかるからiPhoneなんて送ってもらったら逆にお金かかっちゃうよって
リサーチ不足がいなめない解答が帰ってきました。

リサーチ不足と言えばね、
そもそもアフリカにいること自体だったかもしれない。
このアフリカの事って何もしらずにどんどん南に向かってるんだけど
数ある情報の中から僕らはヒッチハイクを選んだ。

どんな国で行おうがリスクのある行為。
ヒッチハイクをしたって言うと多くの人に止められたり
心配されたりするわけなんだけど、
そのぶん色々な経験もできるってことでこれまでも
幾度となくお世話になってきたプレー。
今回もお調子者のぼくは迷わずヒッチを選択しました。

ポチッとな。

したらね、

天国かってくらいの勢いで誰かしら車が止まってくれるわけ

”理想のヒッチハイク”きたーーなんて
雲1つない青空と砂漠の大地の上で車の荷台に乗りながら
ブルーハーツを大合唱。

運転手さんこの僕を
どこか連れっててくれないか
行き先ならどこでもいい♪

途中でご飯をごちそうしてくれる人
ホームステイさせてくれる人
一緒にモスクでお祈りを捧げた人
本当に数えきれないほどの親切を受けた
優しかった。楽しかった。嬉しかった。

でもね、行き先は地獄だった。
まさかの天国から地獄
脳天直下式に落とされて頭の回りに星が飛んでた

こんなはずじゃなかっただろ?
歴史がぼくを問いかける。
なんか悪いことしたっけかな?

「おい、そこの外国人、パスポートを出せ。」

荷台に乗った僕らは関所の警官に止められた。

はぁ?いきなりの展開にすこしテンパる。
なんだか銃をこっちに向けてるし
でも警官の格好してるし。

「あ、これってもしかして強盗ってやつか」
じっちゃんの名にかけて気づいちゃった。

出会い頭から「どる、ドル、㌦、$」って
こいつ頭おかしいやつなんじゃねーかなーって思ってたんだけど
これは完全に集られてた。
しかも国家権力という立場を完全に利用して
パスポートどころか荷物からお金から何もかも。

このままじゃヤバイって無我夢中で返して欲しいと
アピールするんだけど、
通じるようで通じない英語は全て空を切って宙に舞っていく。

かろうじて聞き取れた言葉は
「俺はお金が必要だ、お前にお金は必要ない」
完全に自己中。

そして「ハルツーム(スーダンの首都)は危険だから全ての荷物を警察が管理する」
これこそ事故中。言葉から行動まで事故だらけ。

こんなミラクルな確率をここで使っていいのかって言うほどの災難。
出会ってきた人がいい人ばかりだった為に
まさか警官がこんな事をしてくるなんて夢にも思わなかった。

もうね、状況が状況なんですよ。
スーダンは経済制裁受けててカードとか
そういった類いのリッチな国際的アイテムが使えなくてね
ここで現金やら装備やらを失ったら現地でそろえる手段がない。
銀行にお金が入ってようが、なかろうが関係ないんです。
この国に持ち込んだ米ドルと現地通貨それが一番大事。

負けない事より
逃げ出さない事より
投げ出さない事より
信じ抜く事より

ダメになりそうな時スーダンでは米ドルが一番大事なんです。

これはなりふり構ってらんないってことで
銃を向けられる中、無抵抗な事をアピールしつつ
神様に祈る姿勢を見せた。
熱心なムスリムの人に届いてくれないかと
地面に額をこすりつけて
少しお尻を上げて、

「アッラーごめん、僕はあなたの事知らないけどあなたの力を貸して下さい」

するとね、何かしらのゴールを決めたのか
パソコンやらスピーカーやらの機械の類いを返してくれた。
「アラッ、ありがとう」

これは行けるんじゃないかって
祈りを続けると、他の警官に体を持ち上げられて

خيزساشذعمونطلشرعبظولش

「おまえなめてんのか?あぁ?」って言ってるような気がした。
アラビックなのでさっぱりわからない。

それを振りほどいて
再度地面に額をこすりつける僕。

警官と僕と地面とお尻の攻防戦は
再三にわたって続いた。

怒りの形相で何かをペラってきてるけど
もう何も分からないのね、わかるのは唯一「アッラー」って言葉。

よーくみみをすますと「アッラー、アッラー」言ってるの。
ただどんどん荷物が返ってきて
一番大事な米ドルの番がやってきた。

ここだけは英語で「お前にお金は必要ない」とはっきり言ってくる。
僕の手持ちは400ドルだった。
このお金は今後、南アフリカに行くまでに様々な国で必要になる
ビザ取得のお金でもある。

頭の中でハイスタのステイゴールドが流れる。
No one knows my broken dream.
ビザ オブ デス。

その時はなんでだろうと思ったけど
お金の入ってないサイフをよこせってジェスチャーをするんだよね。
きっと米ドルを入れてサイフを拾った事にしようとしてたんだよ。
あくまでこいつらは警官だからね。

結果言ってる事が分からない振りはむなしく
サイフをぶんどられてカードを投げつけられる。
(カードが使えない国で良かったと少し一安心)

しかし、ここで食い下がらなければ

ほんとに本当に八方ふさがりになっちまうってことで
性懲りもなく泣きの一回。
最後の土下座を試みた。泣いた振りをして。

泣き真似が効いたのか奇跡の土下座は
相手の心に突き刺さった。
相手は僕にサイフを渡す。

。。

渡す振りをして中のお金を半分抜き取った
それも他の警官に見つからないように。
すぐさまそのお金をポケットに入れて
俺は何も盗ってないぞと他の警官の前で
サイフを差し出してきた。

「くっそーー」

これで手打ちなのか
どうするのか。

僕が悪戦苦闘してる間にも
一緒にいたこうちゃん(見た目がヤクザ)もお金問題でもめていた。

ので

再度泣き真似でだめ押しだ!と思ったら
「調子にのるんじゃねーぞ(と言ってるはず)」
胸ぐら掴まれて殴られそうになり。
盗られたものはあったけど

早くここから去れと言わんばかりのジェスチャーに従い。
命があるうちにと車は出発した。

次の街に着いたとたん

さっきの出来事が本当に異常事態だったようで
運転手から話を聞いた人らが僕らを囲んで事情を聞いてきた。
そこで首都ハルツームに行く相談をする。

しかし、親指たててグゥーなんてテンションになるはずもく
こんな後ではヒッチハイクなんて怖くてする事ができない。

どうやって向かったかって言うと

タクシー代をもらったり
ホテル代をもらったり
奇しくも警官がバス代をチャラにするよう交渉してくれたり。

米ドルを両替することもできず
無一文のまま首都へ行き
一夜明けて国境へ向かい、
事もあろうか人の親切だけで
スーダンを抜けるに至った。

僕らのピンチにお金を出してくれた時
その親切に本当に涙が流れた。

見ず知らずの人が困っていてそんな行動を
さっとできるだとうか?

僕らは断るも既にタクシーにお金を払ってくれていたり
困ったら電話してこいよって
アラビックで全く通じないけど電話番号をよこしてくれたり。

もちろんね、スーダン人に悪い人はいないと
お金を盗られたことを疑う人もいました。

でもね99%いい人の国だった。

写真没収されたから無いけれど、
僕の頭に鮮明に残るビジョン。

ショックなことがあればあるだけ
人はそれを覚えているんじゃないだろうか?

楽しく過ごした日常や、何かの記念日。
そう言ったものより、より一層色濃く。

さて、iPhoneとマジックを
どうやってアフリカに送ってもらおうかな。

iphone

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